【Unity】Timelineで使用するPlayableAssetとPlayableBehaviourを参照を追加しながら作成するエディタ拡張
リポジトリ
ここにプロジェクトとUnitypackageがあがってるのでダウンロードなりcloneなりをどうぞ
使い方
メニューに表示されているPhantomIsland -> Windowからエディタを開いてください。
設定できる項目は
- 使用するnamespace
- 変数の型、変数名、参照タイプ
です
参照タイプはシーン上のオブジェクトはExposedReferenceを選択してください。
大体ExposedReferenceだと思います、多分・・・。
CreateScriptボタンを押すと、保存先と名前を指定するウィンドウが出るので設定して保存して下さい。
保存した名前の末尾に~Assetと~Behaviourという名前が付くので、~Playableという名前がよいかも。
保存すると、設定した参照がすべて記入されており、PlayableAssetはいじる必要がなく、基本的にPlayableBehaviourにロジックを記述するだけでよくなっています。
最後に
まだまだTimelineは進化しそうなので、情報を追っていきますぞ。
【C#】NSubstituteを使用してクラスをモックとして偽装する
NSubstituteとは?
定義されたinterfaceを使用して、クラスの振る舞いをモックとして定義することが出来るライブラリ
interfaceに定義されているフィールドやメソッドの返す値や動作を一つずつ定義できるので、テストしたいクラスに渡すデータなどの偽装が可能
とにかく非常に便利で、使いやすく有用
入手はこちら
Unityで使用する際はUnity Test Tools を入手して、Pluginsの中にdllを入れると動作する
https://www.assetstore.unity3d.com/jp/#!/content/13802
基本的に実機動作はしません、UnityならEditor上のみで使用するようにしてください
簡単な使い方
クラスとフィールド、メソッドの動作を偽装した例
割と簡単に定義できる
ちょっとした小技
メソッドの中で自身のフィールドを変更したい時などは、一度データをキャッシュするとよい
直接フィールドを書き換えることはできないので、気をつけよう
ある特定の機能だけ動作させたいけどデータがないよ〜という時はガンガン使っていこう
ブログ名とかを変えました。
ブログ名とか、中のデザインを一部変えました。
開発とかメモ -> かせの開発とかメモ。 -> かせノート。 <- New!
書くことはほとんど変わらないと思いますので、今後ともご愛読くだされば幸いでございます。
よろしくお願いします。
【プログラミング】MVC,MVPを理解するためのレイヤーアーキテクチャ
少しだけ長いので、根気を持ってお読みください。
レイヤーアーキテクチャについて
言葉で表現すると
- 個々のオブジェクトの設計に依存しない、概念的な部分の設計思想
- 各機能の「置き場所」の定め方
- あるいは、各機能の依存先を決める手段
- 責務を明確化する思想
この記事を読んでいるということは、MVPやMVCについては聞いたことがある、実践したことがある人は多そう
前提知識としてあると理解しやすい、かも
詳しく説明してくれている記事がありました
引用
"レイヤアーキテクチャというのはアプリケーションを責務に応じたいくつかの層としてとらえる設計手法のことです。"
表面的にはまさにこの通りですが、層という概念に当てはめてしまうのはいささか語弊があります
この記事のMVCの部分はすっ飛ばして(失礼ではありますが)レイヤーアーキテクチャの部分だけを読んでいただけると良いと思います
今回伝えたいことは、プレゼンテーション層、ドメイン層などで固定化されたレイヤーの話ではなく、必要な責務を考え、自身のアプリケーションに応じて必要なレイヤーを考え出すことをレイヤーアーキテクチャの知識として定義したいという話です
アーキテクチャの歴史
レイヤーアーキテクチャの理解のために、過去のアーキテクチャの歴史をまず振り返ってみます
オブジェクトアーキテクチャの歴史
いわゆる、個々の機能の設計です、大まかに3つの進化がありました
goto statement programming
プログラムの要所要所にラベルを定義し、goto文を使用して指定したラベルに飛ぶことで、ロジックを全て縦に記述しながらも強引にモジュール化を図るプログラミング手法です
あっちこっちに処理が飛び、人間の脳内キャッシュを膨大に使用するので今見ると非常にスパゲッティコードに見えるでしょう
なぜgoto文が悪であるのかはこちらの記事を読むとわかりやすいと思います
structured programming
構造化プログラミングのことです、かなり端折った説明をしますので本来の意味合いを知りたいのであれば書籍などを購入すると良いと思います
構造化プログラミングはgoto-lessとも呼ばれ、ロジックを上流(状態)、下流(処理)に分けることで上流の状態に応じた下流の処理を呼び出すという概念が生まれました
しかし、処理を分割すればするほど上流の状態が増えることになり、完全なロジックの分離はほとんど不可能でした
しかし、goto statementにはなかった、処理の記述に流れを作るという点において、近代のプログラミング思想の根底に関わっています
object oriented programming
皆大好きオブジェクト指向です、もはや呪いと言っても過言ではなさそうです
「データとロジックを一つのまとまりとして記述し、処理の関心を内側にのみ向け、処理に応じたメッセージを発行することで、他のオブジェクトの処理のトリガーとして影響を与えつつ、その影響に関心を持たない」
という概念になるかと思います
これを端的に表したものがオブジェクトという言葉であり、またクラスという機能として表現されているものです
この概念を用いることで、structured programmingだけではなしえなかったロジックの完全な分離が可能になりました
オブジェクトアーキテクチャのまとめ
goto statement programmingで処理を記述するという行為を行い
structured programmingで処理の流れの概念ができ
object oriented programmingでロジックの分離を行った
しかし、これでは処理の置き場所はオブジェクトで定義できましたが、オブジェクトの置き場所が定義できていません
ここからはオブジェクトのまとまりをレイヤーとして定義するアーキテクチャについてです
多層アーキテクチャ
近代的な設計思想は多数ありますが、そこから多層アーキテクチャを抜粋します
独立したモジュールとして層を定義し、差し替え、機能改善などを容易にすることが可能な設計思想です
代表的なものとして三層アーキテクチャが存在します
三層アーキテクチャは、Webアプリケーションが
- データベース
- ミドルウェア(インターフェース)
- ユーザー(ユーザー操作)
という要素で構成されるようになった際に提唱された概念です
データ、ロジック、プログラミング的な構成要素としては
- データベース・DB
- データベース操作のためのビジネスロジック
- ユーザーインターフェース
の三種類が必要になります
データベース
データを保持、管理します
ビジネスロジック
ユーザー操作に応じた処理のロジック、及びデータベースの操作を記述し公開します
ユーザーインターフェース
ユーザーの操作を検知し、操作に応じた処理をビジネスロジックに問い合わせます
(APIを叩くということと同義です)
ビジネスロジックの結果を使用して自身を更新します
以上のように、各レイヤーに対して明確に責務が割り当てられており
また、依存関係が単方向になっています
ビジネスロジック -> データベース
データベースは自身以外を知りませんし、ビジネスロジックはデータベース以外知りません
ユーザーインターフェースはビジネスロジック以外知りません
単方向ですね
責務を明確化すると、その責務を果たすために必要な情報を持つレイヤーに対してのみ依存する形になるため、結果として関連するロジックを持つオブジェクトの凝集度が上がり、依存関係を簡潔に定義することができます
レイヤーアーキテクチャのおさらい
- 個々のオブジェクトの設計に依存しない、概念的な部分の設計思想
- 各機能の「置き場所」の定め方
- あるいは、各機能の依存先を決める手段
- 責務を明確化する思想
です
重要な部分は責務の明確化です
MVC,MVPとは一体なんなのか?
Model - View - Controller
Model - View - Presenter
さらにはMVVM,CleanArchitectureまで様々な概念が存在します
これらはすべて、レイヤーアーキテクチャに基づいた責務の割り当て方の一つの形です
一般的に普及していると思われるMVCの例
Modelの責務
- データを管理する
- データを更新するためのロジックを公開する
- (必要であればサーバーと通信する)
- データの更新を通知する
Viewの責務
- ユーザー操作を提供する
- Modelの通知、データを元に自身を公開する
Controllerの責務
- ユーザー操作を監視する
- 操作に対応したModelの更新ロジックを呼ぶ
こういった形で責務が割り振られています
MVPも同じく、責務が割り振られています、MVVMもCleanArchitectureも同じです
こういった責務を捉える力を持つことで、MVCやMVPなどの既存のレイヤーに縛られない責務の洗い出し、割り振りが可能になります
例.MVCを、サーバーとの通信部分を踏まえて責務の割り振りを改善する
一般的なMVCの責務は前述しましたが、Modelがサーバーと通信する場合、しない場合を踏まえて、サーバーと通信するという責務を切り出し、別のレイヤーとして定義します
名前はServiceレイヤーとし、SMVCと定義します
Serviceの責務
- Modelを更新するためのロジックを公開する
- Model更新のためのデータをサーバーから取得する
Modelの責務
- データを管理する
- データを更新するためのロジックを公開する
- データ更新の際に必要であればServiceのロジックを呼ぶ
- データの更新を通知する
Viewの責務
- ユーザー操作を提供する
- Modelの通知、データを元に自身を公開する
Controllerの責務
- ユーザー操作を監視する
- 操作に対応したModelの更新ロジックを呼ぶ
切り出しました
MVCにはないメリットとして
このServiceレイヤーはサーバー側にのみ依存し、またローカル用のモックと差し替えることでローカル環境での更新も可能になりました
結果、Modelはシンプルな記述のみになったと思います
他にもあるかもしれません
こういった形で設計を改善することもできます、参考になったでしょうか
まとめ
責務を洗い出し、責務の一つ一つをオブジェクトの集合体となるレイヤーに割り振ることを
レイヤーアーキテクチャ
として定義し、広く理解され普及すると良いなと思います
知識の部分は厳密には間違いがあるかもしれませんが、伝えたいことが伝わっていれば幸いですね
【Unity】TestRunnerをbatchmodeで起動した際に謎xmlが吐き出されるバグ【NUnit】
2017/12/22追記
Unity2017.3で治ったようです、よかった
Unity5.6からなのかわからんのですけど、JenkinsのNUnit test result reportがコケまくるんですが、同じこと起きた人いないかな。。。
— かせ (@YutaDevelop) 2017年7月31日
バージョン
Unity5.6.2f1
ソース
やりたかったこと
Jenkins上でUnityTestRunnerをbatchmodeで起動して、吐き出されたxmlをNUnitPluginで解析
CI環境で自動テストを行いたかった
結果
上記Issueのためできなかった
xmlの吐き出される形式がTestSuiteのため、NUnitPluginがうまくパースしてくれない
結果、ビルドがコケる
Unityさんへ
早く治して・・・
【Unity】UniRxで独自オペレータを作る、Observableの拡張
UniRx
いつもお世話になっています。
オペレータとは
IObservable<T>の拡張メソッドとして用意されたストリームソースを加工するためのクラス
オペレータはIObservable<T>を継承しているので、メソッドチェーンすることができます
ざっくりふわふわとした説明は以上
作るもの
オペレータの作成のためにはまず2種類のクラスと拡張メソッドを定義する必要があります
具体的には
- OperatorObservableBase<T>を継承したストリームをSubscribeするクラス
- OperatorObserverBase<TSource,TResult>を継承したストリームを加工する処理を書くクラス
- IObservable<T>をソースとして受け取り、作成したOperatorObservableBase継承クラスの中にソースを流し込んでnew()して返す拡張メソッド
です、最初は何言ってるかわからないと思います
適当に作っていきます
BossObservableをいうものを作ってみようと思います
原理の説明やこれなんのGenericやねんというのはまったく説明しません
オペレータが作成された時(newされた時)に
「デキタヨ!」
オペレータの中を処理が通った時に
「トオッタヨ!」
オペレータの中をErrorが通った時に
「アワワワワワ」
ストリームがCompleteした時に
「ボクニマカセテ!」
を出力したいと思います、特に意図はありません。
まずはBossObservableを定義します
これで定義できました。
基本的にObserverOperatorBaseを継承したクラスの
new()
OnNext()
OnError()
OnComplete()
にいろいろな処理を書くことができます
ストリーム中にインプットを止めたい・・・などはかなり多い拡張かと思います
次は拡張メソッドを定義します
シンプルです、前回のオペレータをsourceとして引数で引っ張ってきて、newして返すだけです
途中の処理は重複回避やnullチェックですが、重複してもよければ省きましょう
以上でBossの定義ができました
これで全てのストリームに対して.Boss()を挟むことができます
やったぜ
最後に
UniRxに既に定義されているオペレータだけでも処理はできますが、やはり1つラップされた処理があると使う方は非常に楽です
書いていれば理解できてくると思うので、ぜひいろいろ試してみてください
【Unity】Zenjectをマルチシーンで使うときの3つの方法
Zenject関係の過去記事
マルチシーンでZenjectを使う
少し慣れてきた人向けです
Zenjectの中核となるDiContainerは、SceneContextというクラスに紐付いている
SceneContextが破棄されることでBindされていたデータも破棄されてしまうため、シーンを跨いでSceneContextが破棄される場合、データを保持できない
また、複数シーンを使用する場合、各々にSceneContextが存在する場合、何もしなければContext間でBindされたインスタンスは共有されない
そのため、マルチシーン用の機能を使う必要がある
方法は三種類ある
1.ProjectContextを使用する
https://github.com/modesttree/Zenject#global-bindings
ProjectContextをSceneContextと同様に作成してprefab化する
InstallerをprefabにアタッチしてAssets/Resources/以下に置くことで
いずれかのSceneContextが読み込まれた際に自動でResources.Loadで生成される
ようになる
ProjectContextの特徴として
- DontDestroy属性付きで生成される
- 全てのSceneContextから参照される
ため、各SceneContextから、ProjectContextでBindされたインスタンスを参照することが可能になる
また、ProjectContextを操作したい場合はsingletonになっているので
で取得できる
どのSceneContextが読み込まれた時でも生成されるので、デバッグでも本番環境でもいてほしいBindインスタンスはこれで良いと思う
ただ、デメリットとして、いついかなる時でもSceneContextが生成されるとひっついてくるので、Testなどには向かない可能性高し
2.ContractNameを使用したParenting
https://github.com/modesttree/Zenject#scene-parenting
ProjectContextを使用しない方法その1
SceneContextには、ContractNameというパラメータを設定できる
これの
ここ
ContractNameを設定することで、SceneContextに属性を設定することができる
また勘のいい人はすでにお気づきかもしれないが
すぐ下に"ParentContractName"なるパラメータがある
ここに指定したContractNameの属性を持つSceneContextがParentとして参照されることで親のインスタンスがBindされているかの様に振る舞うことができるができる
Parentに指定したSceneContextが読み込まれていない場合、エラーになるので読み込み順には気をつけよう
また、Parentに指定されたSceneContextが先に破棄された場合も同様にエラーになる
特徴をまとめる
- Parentは子のContextを参照できない
- Parentは子のContextより先に読み込まれていないといけない
- Parentが子より先に破棄されてはいけない
使用するメリットとして、同じContractNameをつけることで
デバッグ用
本番用
テスト用
などのContextを用意し、状況に応じてシーンを付け替え、動作を変えることができる点があげられる
子からParentになっているSceneContextのContainerを指定してアクセスする場合
子のContainerをInjectで取得して
で取得できる
3.ContractNameを使用したDecorating
https://github.com/modesttree/Zenject#scene-decorators
ProjectContextを使用しない方法その2
前述のSceneParentingよりもシンプル
SceneContextを作成するのと同じ様に、DecoratorContextを作成する
DecoratedContractNameに、SceneContextに設定したContractNameを指定する
あとはInstallerを追加して〜で終わり
デバッグコマンドの追加や、元となるシーンに対して何かを付加する場合に使用すると良い
元のシーンを全くいじることなく、何かの機能を付与することができる
またSceneParentingを使用した場合と違って
- DecoratorContextと指定したSceneContextは相互に参照できる
- DecoratorContextのあるシーンは指定したSceneContextの前にロードされていないといけない
点に注意する、特に二個目はクセが強いと思うので・・・
まとめ
SceneParentingだけ使えばいいんじゃないかな感があるものの、それぞれメリットがあるので一考する
あと、UniRxとMVP(っぽい)設計とZenjectを組み合わせたアーキテクチャを試行錯誤しながら大体まとめられた気がするので、いつか書きたいなと思う(弱気)
Zenjectを使ってUnityの最前線(笑)にいる気持ちで開発しよう!
ついでに
実はもう一個シーン間の受け渡し方法があるんですが、ZenjectSceneHandlerで調べてください
めんどくさすぎるので紹介しませんでした